自炊ってそんなにいいですか?
先日Twitterでも報告しましたが、一人暮らしをはじめました。
一人暮らしを始める、というと周囲は「男連れ込み放題じゃーん」やら「宅飲みしようぜー」なんて勝手に盛り上がってくれる。部屋に来たがる男がうじゃうじゃと、ね。それはわかる。ぱぴこちゃんの匂いが充満した部屋で私と2人で過ごしたくてたまらないのだろう。うんうん。
さて、それらほどではないが、「一人暮らし」という話題に高確率で登場するトピックが「自炊」である。
普段はまるっきり料理をしない私だが、せっかくだからやってみたいとは思っていた。
友人達が教えてくれる「自炊」のメリットとして主なものをまとめた。
・安い
・自分の好きな物、味にできる
・花嫁修行になる
ほうほう。いいことずくめじゃないか。素晴らしい。
早速やってみる事にした。買い物に行こうじゃないか。
家の近くにSEIYUがあった。安い。安すぎるぞ!
おにぎりが60円で買える。水なんて40円くらいで買えるぞ。すげえなおい。
だが今回、私は料理をするためにSEIYUに来ている。こんなことに喜んでいる場合ではない。
私は生の野菜や肉に興味があるのだ。
、、、、、これまでの人生で、スーパーの野菜や肉の売り場に注目したことは一度もなかった。
必要がなかったからだ。家に帰ればママがおいちいご飯を作ってくれていた。私の出る幕はなかった。
だからだよ。確かに言い訳だ。でも言い訳くらいさせてくれ。
何を買ったらいいのか、わからないんだ。
自分が何を作りたいのかわからない。作りたいものをイメージしても、何を買ったらいいのかわからない。
値段が安いのか高いのかもわからないし、いい物の選び方もわからない。
気付いたら、惣菜売り場にいた。
逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ、、、、、、、
2分後、ポテトサラダがカゴに入っていた。
せめて肉は、頑張ろうと思ったようだ。こんな私でも一つ、何でできているかすぐに想像がつく食べ物があった。ハンバーグである。
あんなものはひき肉こねて焼けばできるんや。そういやお母さんはよくスーパーで「アイビキ」とかいう言葉をよく発していたが、これはひき肉のことだったんやな。
そういや玉ねぎも入ってたな。みじん切りにしてまぜりゃいいだけ。なんて簡単なんだ。
おっと危ない。肉を焼くんだ。油がいるじゃないか。
追加でピルクルもカゴに入れた。レジに並ぶと、不思議と気持ちが高揚してきた。
今までに買った事のないものを買うワクワク感と、このいかにも「今夜の献立はハンバーグです。ええ、自炊しますよ。JISUI。すごいでしょ。」と言いたげなカゴの中身をレジのおばちゃんに見せつけたい気持ちが抑えられない。
さあ帰宅。かなり時間を使ってしまった。慣れないことをして疲れてしまったが、早速調理に取り掛かろう。
とりあえずひき肉をこね、玉ねぎをみじん切りしてみた。
玉ねぎ、本当に目に染みるんですね。思い知りました。
ここで何を思ったかクックパッドを開いて、ハンバーグのレシピを検索した。買い物前に調べろよ。
、、調べてみると、どうやらハンバーグとはひき肉と玉ねぎだけの混合物ではないようだ。
卵が入っていたり、パン粉が入っていたり、どちらも入っていたり。ええ、、、、、、、
レジでのドヤ顔が恥ずかしい。レジのおばちゃんが感じたのは「ハンバーグを作るんだなこの人。若いのにしっかりしてて素敵だわ。」ではなく「卵は家にあるのかな。ママからおつかい頼まれたのかな。」だったかもしれない。
もういいや。焼いてしまえと思いひき肉と玉ねぎを混ぜたものをフライパンにぶちこんだ。
見た目は完全にハンバーグだ。卵なんていらんかったんや!!!!
出来上がったハンバーグは、美味しかった。私はそれほど舌が肥えてはいないので、一般的に美味しいかはわからないが。
だがそれ以上に、初めての自炊による疲労感がどっと襲ってきた。ああ、もう立ち上がれない。
洗い物をする体力は、私には残っていなかった。
自炊、確かに安く済むし、料理が好きな人にとっては過程から食事まで据えて楽しめるのかも知れない。
だが今回私が作ったのはハンバーグのなり損ないだけだ。2品3品と作れば必ずしも安くはないだろう。
それに、確かに美味しいけど、ガストのハンバーグのほうが美味しい。
自炊ってそんなにいいですか?
自炊は量に比例して単価が安くなるので、1人分だとそこまでコストメリットが無いかもしれませんね。(自分の人件費加味しても)